ASPの概要 | ITにおけるASPの役割や機能
ASPは「アプリケーション サービス プロバイダ」を略した言葉です。ソフトウェアを実行するためのプログラムデータをインターネット上のクラウドに置き、インターネット回線を通じてプログラムデータにアクセスし、ソフトウェアを利用出来るようにした仕組みのことを言います。
2021年12月15日
ASPは「アプリケーション サービス プロバイダ」を略した言葉です。ソフトウェアを実行するためのプログラムデータをインターネット上のクラウドに置き、インターネット回線を通じてプログラムデータにアクセスし、ソフトウェアを利用出来るようにした仕組みのことを言います。
1. ASPの基礎知識

ASPは「アプリケーション サービス プロバイダ」を略した言葉です。ソフトウェアを実行するため、プログラムデータをインターネット上のクラウドに置き、インターネット回線を通じてプログラムデータにアクセスし、ソフトウェアを利用できるようにした仕組みのことを言います。
人昔前まではソフトウェアといえば、パソコン本体一台ずつにインストールして利用するのが主流でしたが、インターネットの高速化に伴い、ASPサービスがどんどん普及しています。
個々にプログラムデータを保有しなくても良くなったことで、ASPサービスはハードウェアとソフトウェアの関係性を変化させたといえるかもしれません。近年ではスケジュールの管理ツールや家計簿ソフトなど、個人で利用するツールにもどんどんASPサービスが広まっています。
2. ASPの主な特徴

ASPはどこにいても利用できることが大きな特徴です。ネットワーク上で複数人による同時アクセスや操作が可能で、インターネット環境があればPCやスマートフォンからでもすぐに利用することが出来ます。顧客管理や営業・販売促進、社内の財務管理や給与計算など様々なサービスが提供されています。
従来のアプリケーションやサービスは、PCに直接ソフトウェアをインストールして利用する方法がとられていました。そのため、社内で利用する場合は、全て社員のPCそれぞれにアプリケーションのインストールが必要となります。PCのリプレース時や、故障により新しくした時などには、再度ソフトウェアをインストールしなければなりませんでした。
ただし、ASPであれば個別のPCにソフトウェアをインストールする必要がなく、PCを起動してネットワークに接続するだけでサービスを利用することができます。
⊛ 管理システムを用意する必要がない
ASPを利用したら、サーバーのメンテナンスやシステムのバージョンアップなどは提供事業者が実施してくれるので、ユーザーはシステム周りの知識や技術を必要とせず、管理/運用にかかる手間を抑えることが可能です。
一方、ASPはサービスに利用するデータや情報をASP上に保持するため、セキュリティ対策を自社で行う必要がなく、サーバー管理などの専門的な知識やメンテナンスも不要です。
⊛ コスト削減
ASPを導入すると、大きなコスト削減が期待できます。例:企業の特徴や業務フローに合った自社システムを利用する場合、市販のソフトウェアを導入してカスタマイズしたり、新規開発したりするには膨大な初期費用が必要です。
しかし、すでに完成したサービスを導入して利用するASPの場合は、自社でシステムを開発する際にかかる初期費用を大きく削減できます。
さらに、自社での保守管理や定期的なメンテナンスも必要ないため、サービスを継続利用するためランニングコストはシステム利用料のみとなり、導入後にかかるコストも削減が可能です。
⊛ 利用方法が簡単
ASPサービスは、ユーザーに利用してもらうことで利益を挙げていくビジネスモデルになっています。そのため、ユーザーインターフェースなどが洗練されており、使いやすいのも特徴です。わかりやすい設定になっているので、サービス導入時に操作方法を覚える時間が掛からず、コストも安く済みます。
また、ASPはリースのサービスなどと異なり、サービスが必要な時だけ利用できるという点が大きなメリットです。ASPのシステム利用は、1カ月ごとなど短い期間での契約が可能です。事業者によって、最初の数日間は無料で利用できる場合もあるため、自社に合うASPがどれなのか、複数のサービスを試して比較してみるのも良いでしょう。
⊛ ネットワーク環境があれば操作が可能
ASPはソフトウェアをインストールする必要がなく、ブラウザ上からインターネット経由でアプリケーションを利用することが前提となっているので、インターネットに繋がる環境さえば、どこからでもシステムを操作することが出来ます。
またパソコンに限らず、タブレットやスマートフォンなどの携帯端末からでもシステムを利用することも可能です。
3. ASP導入前に知っておくべき注意点

ASPでの場合は、どのサービスでもメリットが等しくあるというわけではありません。実際にASPを導入する前に知っておくべき注意点にご説明します。
⊛ インターネット環境は必須
基本的にASPは、インターネットに接続された状態で、ブラウザ上や専用のクライアントソフトで起動します。
その中にはインターネット接続がないローカル環境でも作動し、インターネット接続時に変更データをサーバーにアップロードする仕組みを持つASPもありますが、ほとんどのASPはインターネット環境がなければ利用できません。導入する予定の場所で、インターネット環境があるかどうかを調べる必要があります。
⊛ 機能や規格の確認
ASPを利用する場合には、本当に使いたい機能が提供されるかを事前に確認しましょう。ASPサービスは、ある程度のカスタマイズが可能ですが、自社で開発したシステムとは違って、決められたシステムに自社の業務を合わせていくことになります。
実際に使い始めてから「求めていた機能や規格がない」と後悔しないためにも、ASPを導入して達成したい目的と利用したい機能について詳細にチェックしておきます。
⊛ セキュリティ面は提供会社に依存
利用データはインターネットのクラウド上に保存されるため、セキュリティ面は提供会社に依存する形となります。提供会社のセキュリティポリシーを確認したり、取り扱う情報の重要度を慎重に検討する必要があります。
注意しないといけない点もあり、急速に広まっているASPサービスです。背景として各サービスに「手軽に、便利に」というニーズが社会的に高まっており、そこへ大量高速通信の普及が後押していると言えるでしょう。
4. まとめ
新規製品やサービスを検討する際には、ASPサービスのメリット・注意点を総合的に判断してみるのが良いかもしれませんね。当社の「ハチネットメッセージングソリューション」はASP版、インストール(オンプレミス)版のどちらもご用意しております。
ASP版は24時間365日のシステム監視体制をとっております。ハチネットのサービスに興味がございましたら、このサービスについて専門家と話したい場合は、以下のリンクに登録して無料で参加してください。
オフショア開発でERPシステムをご検討されている方々はぜひ一度ご相談ください。
※以下通り弊社の連絡先
アカウントマネージャー: クアン(日本語・英語対応可)
電話番号: (+84)2462 900 388
お電話でのご相談/お申し込み等、お気軽にご連絡くださいませ。
- オフショア開発
- エンジニア人材派遣
- ラボ開発
- ソフトウェアテスト
電話番号: (+84)2462 900 388
メール: contact@hachinet.com
お電話でのご相談/お申し込み等、お気軽にご連絡くださいませ。
無料見積もりはこちらから
Tags
ご質問がある場合、またはハチネットに協力する場合
こちらに情報を残してください。折り返しご連絡いたします。
関連記事
SaaS向けユーザー認証を実装する:JWT と OAuth 2.0 をコード付きで徹底比較
SaaS(Software as a Service)モデルにおいて、ユーザー認証は単なるログイン機能にとどまらず、セキュリティ・スケーラビリティ・ユーザー体験のすべてに関わる中核要素です。API連携やマイクロサービス化が進む現在、認証方式の選定はサービス価値そのものを左右します。特に注目されるのが、軽量で高速な「JWT(JSON Web Token)」と、柔軟な権限管理が可能な「OAuth 2.0」です。本記事では、SaaS環境での実装を想定し、この2つの方式の違いと使い分けをコード例とともに解説します。
SaaSスケーラビリティ完全ガイド:負荷急増にも強い設計と運用のベストプラクティス
SaaSは、今やあらゆる業界のビジネスインフラを支える存在となりました。しかし、ユーザー数やデータ量が増えるにつれて、「システムが重くなる」「ピーク時に処理が追いつかない」といった課題に直面する企業も少なくありません。こうした課題を根本から解決するカギが、“スケーラビリティ設計”です。本記事では、長年にわたりITとクラウド技術の進化を見つめてきた筆者が、SaaSを安定的に成長させるための負荷対策と自動スケーリングのベストプラクティスを、わかりやすく解説します。
SaaS開発におけるスケーラビリティ設計:負荷対策と自動スケーリングのベストプラクティス
SaaS(Software as a Service)は、利用者数の増加やデータ量の拡大に応じて、柔軟にリソースを拡張できることが求められます。スケーラビリティの設計が不十分だと、アクセス集中によるパフォーマンス低下やシステム障害が発生し、顧客満足度を大きく損なう可能性があります。本記事では、SaaS開発の現場で実践されている負荷対策と自動スケーリングのベストプラクティスを整理します。
SaaS開発の基本アーキテクチャ:マルチテナント vs シングルテナントの選び方
SaaS(Software as a Service)は、ソフトウェアをクラウド上で提供し、ユーザーがインストールやメンテナンスを行うことなく利用できる形態として、多くの企業や開発者に選ばれています。そのSaaSを支える根幹がアーキテクチャ設計であり、特に「マルチテナント」と「シングルテナント」という2つの構成の違いが、コスト効率・セキュリティ・拡張性に大きな影響を与えます。この記事では、それぞれの特徴とメリット・デメリットを整理し、SaaS開発においてどちらの構成を選ぶべきかをわかりやすく解説します。
SaaS開発とは?オンプレミスとの違いと、今SaaSが選ばれる理由【初心者向け】
近年、ビジネスの現場では「SaaS(サース)」という言葉を耳にする機会が急増しています。業務システムを自社サーバーに構築する従来型の「オンプレミス」とは異なり、SaaSはインターネット経由で必要なソフトウェアを手軽に利用できるクラウド型サービスです。導入のしやすさやコストの低さ、常に最新の状態で使える利便性から、今や中小企業から大手企業まで幅広く導入が進んでいます。また、こうしたサービスを利用するだけでなく、自社で開発・提供する「SaaS開発」も注目されており、スタートアップやIT事業者にとって大きなビジネスチャンスとなっています。本記事では、SaaSとは何か、そのメリットやオンプレミスとの違い、そしてSaaS開発がなぜ今選ばれているのかを初心者向けにわかりやすく解説していきます。
【2025年最新版】アプリとWebの違いと今後の融合トレンドとは?
スマートフォンやパソコンを使う中で、私たちは日常的に「アプリ」や「Webサイト(Webアプリ)」に触れています。一見するとどちらも似たように感じられるかもしれませんが、技術的な仕組みやユーザー体験には明確な違いがあります。しかし、近年の技術進化により、その境界線は急速に曖昧になりつつあります。本記事では、アプリとWebの基本的な違いを整理しながら、2025年以降に加速すると予想される「融合」の流れ、そしてSuper AppやAI UIといった次世代のユーザー体験の展望について、わかりやすく解説します。
アプリとWebの違いを知らないと損?成功するチーム構成と必要スキルとは
アプリとWebのサービスは、私たちの日常に深く関わっていますが、実際の開発現場ではその構造や進め方、求められるスキル、チーム構成に大きな違いがあります。本記事では、「アプリとWebの違い」というテーマを中心に、それぞれの開発プロセスや必要な職種・スキル、チーム編成の変化についてわかりやすく解説します。これから開発を始める方、チーム構成を見直したい方にとって、実践的な視点を提供します。
アプリとWebアプリの違いを徹底比較!できること・できないことを技術視点で解説
現代のWeb技術の進化により、アプリとWebアプリの違いは「見た目」だけでは判断できないほどに接近しています。しかし、内部の仕組みや利用できる機能には明確な違いがあり、目的や要件に応じた適切な技術選定がますます重要になっています。本記事では、エンジニア視点から「アプリとWebアプリの技術的な違い」に焦点を当て、Webアプリで“できること”と“できないこと”を具体的に解説します。PWAなどの最新技術にも触れながら、Webアプリの可能性と限界を正しく理解する手助けとなる内容をお届けします。
名刺管理の常識を変える。AIクラウドツールBoxCardでビジネスを加速
商談やイベントのたびに名刺が増えていく──それは人脈が広がる喜びである一方、管理の負担でもあります。必要な名刺がすぐ見つからない、入力に時間がかかる、そんな小さな非効率が積み重なると、ビジネス全体のスピードを鈍らせます。BoxCardは、AIによる自動スキャンとクラウド保存で、この「名刺管理の手間」を根本から解消するために生まれた次世代ツールです。撮影するだけで正確なデータ化と自動整理を実現し、忙しいビジネスパーソンの時間を取り戻します。紙の名刺を“活用できるデータ資産”へ変える、それがBoxCardの使命です。
従来の名刺管理ツールを超える──BoxCardが選ばれる理由
営業先や展示会で名刺をもらっても、後から「どこに置いたっけ?」と探す時間がかかる──そんな経験はありませんか。名刺管理はシンプルな作業に見えて、実は多くのビジネスパーソンが抱える生産性の落とし穴です。BoxCardは、その課題を根本から解決するために生まれた次世代の名刺管理ツールです。AIによる高精度スキャンと自動整理機能で、もらった名刺を“データ資産”としてクラウドに安全に保管。入力も整理も不要、数秒で検索できる名刺管理の新しい形を提供します。ビジネスのスピードを落とさない、あなた専用のスマート管理パートナー。それが当社のBoxCardです。
WebアプリでよくあるUX失敗とは?デバイス対応の落とし穴と解決法を徹底解説
近年、Webアプリの利用が急速に拡大し、スマートフォンやタブレットなど多様なデバイスからのアクセスが当たり前になっています。一方で、ネイティブアプリと比較すると、Webアプリはデバイス固有の機能や操作性を十分に活かしにくく、UX(ユーザーエクスペリエンス)設計が難しい面があります。本記事では、「アプリ web 違い」を踏まえつつ、特にWebアプリで陥りやすいUXの失敗例を紹介し、具体的な回避策を解説します。ユーザー視点に立ったUX改善のヒントをお届けし、モバイルUXの質を高めるためのポイントを押さえましょう。
