MVCとは?仕組み・メリット・代表的なフレームワークを初心者向けに解説
Webアプリケーション開発において、効率よく保守性の高いコードを書くために欠かせないのが「MVCモデル」です。初心者の方でも理解しやすいように、この記事ではMVCの基本構造、仕組み、メリット・デメリット、そして代表的なフレームワークについて詳しく解説します。
2025年06月22日
Webアプリケーション開発において、効率よく保守性の高いコードを書くために欠かせないのが「MVCモデル」です。初心者の方でも理解しやすいように、この記事ではMVCの基本構造、仕組み、メリット・デメリット、そして代表的なフレームワークについて詳しく解説します。
1.MVCモデルのフレームワークとは?3つの役割
MVCとは、「Model(モデル)」「View(ビュー)」「Controller(コントローラー)」の3つに分けて設計するアーキテクチャです。機能ごとに役割を分離することで、コードの可読性・保守性・再利用性が向上します。現在のWeb開発において、非常に一般的な設計パターンとなっています。
・Controller(コントローラー)
ユーザーからのリクエストを受け取り、適切な処理をModelに指示し、その結果をViewへ渡します。アプリケーションの「司令塔」のような役割を持ち、URLや入力内容に応じて処理の流れを制御します。
・View(ビュー)
ユーザーに表示される画面部分を担当します。Modelから受け取ったデータをもとにHTMLなどの形式で画面を生成し、ユーザーに視覚的に分かりやすく情報を伝える役割を持ちます。
・Model(モデル)
アプリケーションの「ビジネスロジック」と「データ管理」を担う部分です。データベースとのやりとりや、ルールに基づいたデータ処理を行い、ViewやControllerと直接結びつかない形でロジックを管理します。
2.MVCフレームワークのメリットとデメリット
MVCフレームワークの主なメリット
・保守性が高い:ロジック(Model)、画面(View)、制御(Controller)が分かれているため、コードの修正や機能追加がしやすい。
・再利用性がある:共通部分(例:ヘッダーやデータ処理)を部品化でき、他の画面や機能でも使い回せる。
・チーム開発に最適:役割が明確なので、フロントエンド・バックエンド・設計者が分担しやすい。
MVCフレームワークのデメリット
・学習コストがある:構造が複雑なため、初心者にとっては理解に時間がかかる。
・小規模開発には向かない場合も:単純なアプリではMVCの導入が逆に手間になることもある。
3.MVCフレームワークのWeb上での流れ
・クライアントからリクエストを受け取る
ユーザーがブラウザ上でリンクをクリックしたり、フォームを送信すると、リクエストがサーバーに送信されます。まずControllerがこのリクエストを受け取り、どの処理を行うかを判断します。
・各モジュールがレスポンス値を生成する
Controllerは必要に応じてModelを呼び出し、データベースから情報を取得したり処理を実行します。その結果をViewに渡し、HTMLやJSONなどのレスポンスデータを生成します。
・生成したレスポンス値をクライアントに送る
最終的にViewが生成した画面(レスポンス)をControllerがクライアントに返却し、ユーザーのブラウザに表示されます。これが一連のMVCの処理サイクルです。
4.【言語別】MVCフレームワークの種類
【Ruby】Ruby on Rails
Rubyで最も有名なMVCフレームワーク。
・特徴:開発効率が高く、「設定より規約(Convention over Configuration)」の考え方により、最小限のコードでWebアプリが構築可能。スタートアップやプロトタイピングに人気。
【Java】Spring Framework
企業向けJavaアプリ開発で定番のフレームワーク。
・特徴:堅牢性・拡張性が高く、大規模システムや業務アプリに最適。セキュリティやデータ管理機能も豊富で、企業利用に強い。
【PHP】Laravel・CakePHP・FuelPHP
・Laravel
特徴:モダンな構文と多機能。REST APIや認証機能の実装も簡単で、中〜大規模開発に最適。
・CakePHP
特徴:シンプルで初心者にやさしく、すぐに開発を始められる。「Bake」機能でコード自動生成が可能。
・4.3.3 FuelPHP
特徴:軽量で柔軟性が高く、独自のルーティングや拡張機能を備える。細かなカスタマイズに強い。
MVCモデルは、Webアプリ開発を効率化し、保守性を高める基本的な設計手法です。各役割の理解とフレームワークの選定が、プロジェクト成功の鍵となります。目的や開発規模に応じて、最適なMVCフレームワークを選びましょう。
- オフショア開発
- エンジニア人材派遣
- ラボ開発
- ソフトウェアテスト
電話番号: (+84)2462 900 388
メール: contact@hachinet.com
お電話でのご相談/お申し込み等、お気軽にご連絡くださいませ。
無料見積もりはこちらから
Tags
ご質問がある場合、またはハチネットに協力する場合
こちらに情報を残してください。折り返しご連絡いたします。
関連記事
SaaS開発の基本アーキテクチャ:マルチテナント vs シングルテナントの選び方
SaaS(Software as a Service)は、ソフトウェアをクラウド上で提供し、ユーザーがインストールやメンテナンスを行うことなく利用できる形態として、多くの企業や開発者に選ばれています。そのSaaSを支える根幹がアーキテクチャ設計であり、特に「マルチテナント」と「シングルテナント」という2つの構成の違いが、コスト効率・セキュリティ・拡張性に大きな影響を与えます。この記事では、それぞれの特徴とメリット・デメリットを整理し、SaaS開発においてどちらの構成を選ぶべきかをわかりやすく解説します。
SaaS開発とは?オンプレミスとの違いと、今SaaSが選ばれる理由【初心者向け】
近年、ビジネスの現場では「SaaS(サース)」という言葉を耳にする機会が急増しています。業務システムを自社サーバーに構築する従来型の「オンプレミス」とは異なり、SaaSはインターネット経由で必要なソフトウェアを手軽に利用できるクラウド型サービスです。導入のしやすさやコストの低さ、常に最新の状態で使える利便性から、今や中小企業から大手企業まで幅広く導入が進んでいます。また、こうしたサービスを利用するだけでなく、自社で開発・提供する「SaaS開発」も注目されており、スタートアップやIT事業者にとって大きなビジネスチャンスとなっています。本記事では、SaaSとは何か、そのメリットやオンプレミスとの違い、そしてSaaS開発がなぜ今選ばれているのかを初心者向けにわかりやすく解説していきます。
【2025年最新版】アプリとWebの違いと今後の融合トレンドとは?
スマートフォンやパソコンを使う中で、私たちは日常的に「アプリ」や「Webサイト(Webアプリ)」に触れています。一見するとどちらも似たように感じられるかもしれませんが、技術的な仕組みやユーザー体験には明確な違いがあります。しかし、近年の技術進化により、その境界線は急速に曖昧になりつつあります。本記事では、アプリとWebの基本的な違いを整理しながら、2025年以降に加速すると予想される「融合」の流れ、そしてSuper AppやAI UIといった次世代のユーザー体験の展望について、わかりやすく解説します。
アプリとWebの違いを知らないと損?成功するチーム構成と必要スキルとは
アプリとWebのサービスは、私たちの日常に深く関わっていますが、実際の開発現場ではその構造や進め方、求められるスキル、チーム構成に大きな違いがあります。本記事では、「アプリとWebの違い」というテーマを中心に、それぞれの開発プロセスや必要な職種・スキル、チーム編成の変化についてわかりやすく解説します。これから開発を始める方、チーム構成を見直したい方にとって、実践的な視点を提供します。
アプリとWebアプリの違いを徹底比較!できること・できないことを技術視点で解説
現代のWeb技術の進化により、アプリとWebアプリの違いは「見た目」だけでは判断できないほどに接近しています。しかし、内部の仕組みや利用できる機能には明確な違いがあり、目的や要件に応じた適切な技術選定がますます重要になっています。本記事では、エンジニア視点から「アプリとWebアプリの技術的な違い」に焦点を当て、Webアプリで“できること”と“できないこと”を具体的に解説します。PWAなどの最新技術にも触れながら、Webアプリの可能性と限界を正しく理解する手助けとなる内容をお届けします。
名刺管理の常識を変える。AIクラウドツールBoxCardでビジネスを加速
商談やイベントのたびに名刺が増えていく──それは人脈が広がる喜びである一方、管理の負担でもあります。必要な名刺がすぐ見つからない、入力に時間がかかる、そんな小さな非効率が積み重なると、ビジネス全体のスピードを鈍らせます。BoxCardは、AIによる自動スキャンとクラウド保存で、この「名刺管理の手間」を根本から解消するために生まれた次世代ツールです。撮影するだけで正確なデータ化と自動整理を実現し、忙しいビジネスパーソンの時間を取り戻します。紙の名刺を“活用できるデータ資産”へ変える、それがBoxCardの使命です。
従来の名刺管理ツールを超える──BoxCardが選ばれる理由
営業先や展示会で名刺をもらっても、後から「どこに置いたっけ?」と探す時間がかかる──そんな経験はありませんか。名刺管理はシンプルな作業に見えて、実は多くのビジネスパーソンが抱える生産性の落とし穴です。BoxCardは、その課題を根本から解決するために生まれた次世代の名刺管理ツールです。AIによる高精度スキャンと自動整理機能で、もらった名刺を“データ資産”としてクラウドに安全に保管。入力も整理も不要、数秒で検索できる名刺管理の新しい形を提供します。ビジネスのスピードを落とさない、あなた専用のスマート管理パートナー。それが当社のBoxCardです。
WebアプリでよくあるUX失敗とは?デバイス対応の落とし穴と解決法を徹底解説
近年、Webアプリの利用が急速に拡大し、スマートフォンやタブレットなど多様なデバイスからのアクセスが当たり前になっています。一方で、ネイティブアプリと比較すると、Webアプリはデバイス固有の機能や操作性を十分に活かしにくく、UX(ユーザーエクスペリエンス)設計が難しい面があります。本記事では、「アプリ web 違い」を踏まえつつ、特にWebアプリで陥りやすいUXの失敗例を紹介し、具体的な回避策を解説します。ユーザー視点に立ったUX改善のヒントをお届けし、モバイルUXの質を高めるためのポイントを押さえましょう。
アプリ vs Webアプリ:今選ぶべきはPWA?その違いと最新動向
スマートフォンが日常生活に欠かせない存在となった今、企業や開発者にとって「アプリ」と「Web」のどちらを選ぶべきかという問題は、より重要性を増しています。従来は、リッチな機能や操作性を求めるならネイティブアプリ、手軽さや幅広い対応を重視するならWebという棲み分けが一般的でした。しかし近年では、Web技術の進化とともに登場したPWA(Progressive Web App)により、この境界線が曖昧になりつつあります。本記事では、「アプリ web 違い」という視点から、PWAを含む各技術の特徴、メリット・デメリット、今後の可能性について詳しく解説します。
アプリとWebの違いとは?セキュリティの観点から徹底比較|安全性とリスクを見極める
新しいサービスやシステムを構築する際、「アプリにするべきか、それともWebベースで始めるべきか?」という疑問は多くの企業や開発者に共通するテーマです。特にセキュリティの観点から見ると、両者には設計思想やリスクへの対処法に明確な違いがあります。本記事では、「アプリweb 違い」を中心に、両者の基本的な構造とセキュリティ対策を比較しながら、それぞれの強みと弱点をわかりやすく解説します。安全性・更新性・ユーザー認証などの観点から、どのような場面でどちらを選ぶべきか、実際のユースケースも踏まえて検討していきます。
アプリとWebの違いとは?初心者にもわかる基礎知識を丁寧に解説
スマホやパソコンで日々使っている「アプリ」と「Webサービス」、その違いをご存知でしょうか?見た目や操作は似ていますが、開発方法や機能、使われ方には明確な違いがあります。この記事では、初心者の方にもわかりやすく、「アプリとWebの違い」について基本から丁寧に解説していきます。これからアプリ開発やサービス導入を検討している方にとって、判断の手助けになる内容です。

