統合開発環境(IDE)を理解する!初心者でも分かるメリットや種類などを簡単に解説!
統合開発環境(IDE)はソフトウェアの統合的な開発環境であり、様々なツール(デバッグ、コンパイルなど)の集合から構成されております。便利な機能を豊富に揃える様々な統合開発環境が世に現れたことで、多くの開発が効率よく進められるようになりました。では皆さんはこの統合開発環境とはどのようなものかご存知でしょうか。この記事では統合開発環境(IDE)理解するために初心者でも分かる機能、代表的な種類を簡単に解説していきます。
2021年03月26日
統合開発環境(IDE)はソフトウェアの統合的な開発環境であり、様々なツール(デバッグ、コンパイルなど)の集合から構成されております。便利な機能を豊富に揃える様々な統合開発環境が世に現れたことで、多くの開発が効率よく進められるようになりました。では皆さんはこの統合開発環境とはどのようなものかご存知でしょうか。この記事では統合開発環境(IDE)理解するために初心者でも分かる機能、代表的な種類を簡単に解説していきます。
統合開発環境(IDE)はソフトウェアの統合的な開発環境であり、様々なツール(デバッグ、コンパイルなど)の集合から構成されております。便利な機能を豊富に揃える様々な統合開発環境が世に現れたことで、多くの開発が効率よく進められるようになりました。では皆さんはこの統合開発環境とはどのようなものかご存知でしょうか。この記事では統合開発環境(IDE)理解するために初心者でも分かる機能、代表的な種類を簡単に解説していきます。
1.IDE とは
統合開発環境 (IDE) とはアプリケーション構築のためのソフトウェアで、複数の一般的な開発者用ツールを 1 つのグラフィカル・ユーザー・インタフェース (GUI) で使えるようにしたものです。IDE は通常、以下のツールから構成されます。
ソースコードエディター:ソフトウェアのコーディングに役立つさまざまな機能を搭載したテキストエディターで、構文の強調表示機能、使用言語に特化した自動補完機能、コードの入力と同時に実行されるバグチェック機能などを備えています。
ローカルビルド自動化:コンピュータのソースコードをバイナリーコードにコンパイルする、バイナリーコードをパッケージ化する、自動テストを実行するなど、ソフトウェアのローカルビルド構築の一環として実行される、シンプルな反復作業を自動化するユーティリティです。
デバッガー:他のプログラムのテストを実行し、元のコードでバグの場所をグラフィカルに表示するプログラムです。
2.IDEのメリットやデメリットを紹介
IDEを使うことによって、プログラミングにおけるデータを一元管理できることはこれまでの解説通りですが、他にもさまざまなメリットがあります。またIDEを使った際のデメリットもありますので、両方を合わせて解説します。
・メリット
IDEは多くのプログラマが使っていることから、従来のテキストエディタやコンパイラーにはない、日々新しい機能の追加や開発が進んでいます。例えば、プログラムで使うコードを自動生成してくれる機能や構文解析といった機能です。手動で入力する手間も省けますし、入力ミスも少なくなります。他にも、危険なコードを検出してくれる機能や、自動テストツールのサポートなども行うことが可能です。テストに必要な計測なども行ってくれるので作業タスクを効率化させことにもつながるでしょう。
・デメリット
プログラミングの工程を一つのソフトウェアで管理できる高機能なIDEですが、その分PCのスペックは高いレベルが要求されます。パワーの足りないマシンを利用すると、動作が止まってしまったり、処理落ちしたりするリスクが伴うのです。
また立ち上がりが重いという問題も指摘されています。エンジニアは毎日IDEを立ち上げて作業するため、立ち上げにかかる時間はそのまま作業時間のロスにつながってしまうでしょう。Java以外の言語については、コードの自動生成などの機能が対応していないソフトウェアもあり、コーディングに関しては結果的にエディタを使った方が楽にかける場合もあります。
3.統合開発環境(IDE)の主な機能
統合開発環境(IDE)の主な機能を見ていきましょう。
3.1.デバッグ
デバッグ機能とはプログラム開発の際に使用するプログラムの欠陥を調査、発見し修正するデバッグ作業のための機能です。このようなデバッグ作業を行う役割の方を『デバッガー』と呼びます。
3.2.コンパイル
コンパイル機能とはプログラミング言語で書かれた文字列(ソースコード)を、コンピュータ上で実行可能な形式(オブジェクトコード)に変換する機能のことです。
3.3.エディタ
エディタ機能とはプログラム開発の際にソースコードの記述や編集を行うための機能。『テキストエディタ』『コードエディタ』『グラフィックエディタ』など様々な種類があります。
3.4.GUI作成
GUI作成機能とはコンピューターの操作画面をグラフィックを用いて直観的に操作するための機能です。
4.IDE を使う理由
IDE を使うと、セットアップ処理として複数のユーティリティを手動で設定して統合する必要がなくなるので、開発者はすばやく新しいアプリケーションの開発に着手できます。また、すべてのツールを同じワークベンチ上で使用できるため、各ツールの使い方を長時間かけて個別に習得する必要もありません。こうした特徴は新しい開発者をチームに迎え入れるときに特に有益で、IDE を使うことですぐにチームの標準ツールとワークフローに習熟できます。実際、IDE に搭載されている機能の多くが時間を節約するためのものです。たとえばインテリジェントな入力補完機能や自動コード生成機能を使えば、文字列全体を入力する必要がなくなります。
その他にも IDE の一般的な機能として、開発者がワークフローを整理したり問題を解決したりするための機能があります。たとえばコードを入力されたその場で解析するので、人間のミスによるバグはリアルタイムで検出されます。このようなユーティリティを 1 つの GUI で使えるため、いちいちアプリケーションを切り替えることなくさまざまなアクションを実行できます。構文の強調表示も多くの IDE に搭載されている一般的な機能で、視覚的なヒントを使って文法をテキストエディターにわかりやすく表示します。IDE によってはこの他にも、クラスブラウザーやオブジェクトブラウザー、さらに一部の言語に対応したクラス階層図表示機能も備えています。
IDE を使わずにアプリケーションを開発することもでき、Vim や Emacs といった軽量エディターにさまざまなユーティリティを手動で統合して開発者独自の IDE を構築することも可能です。開発者の中には、このようなアプローチによる非常に高いカスタム性や制御性を好む人もいます。しかしエンタープライズにおいては、先進的な IDE によってもたらされる時間の節約、環境の標準化、および自動化というメリットのほうが他の長所よりも重視されることが一般的です。
今日ではほとんどのエンタープライズ開発チームがユースケースに合わせて事前設定された IDE を使用しているため、検討の主眼は IDE を使うかどうかではなく、どの IDE を使うかになっています。
41.一般的な IDE
IDE のユースケースは技術的なものからビジネス上のものまで幅広いため、市場には数多くのプロプライエタリー IDE やオープンソース IDE が存在しています。一般的に、それらの IDE を区別する大きな特徴は次のようなものです。
・サポートする言語の数:1 つの言語に特化した IDE は、特定のプログラミング・パラダイムにおいてはベターな選択肢と言えるでしょう。たとえば、IntelliJ は基本的に Java の IDE として知られています。逆に、Java、XML、Python など多数の言語を幅広くサポートする Eclipse のような IDE もあります。
・サポートするオペレーティングシステム:IDE がクラウドベースでない限り、IDE の選択肢は OS によって限定されます。また、開発対象のアプリケーションが特定の OS 用である場合 (Android や iOS など)、選択肢はさらに限定されます。
・自動化機能:ほとんどの IDE には主要 3 機能 (テキストエディター、ビルド自動化、デバッガー) が備わっていますが、それに加えてリファクタリング、コード検索、継続的インテグレーションおよび継続的デプロイメント (CI/CD) のツールをサポートする IDE も少なくありません。
・システムパフォーマンスへの影響:メモリーを大量に消費するアプリケーションを IDE と同時に使用する場合、IDE のメモリー消費量も重要な検討事項になります。
・プラグインと拡張機能:IDE の中には、開発者のニーズや好みに合わせてワークフローをカスタマイズできるものもあります。
4.2.モバイル開発用 IDE
今や、スマートフォンやタブレット向けに設計されたアプリの隆盛に影響を受けていない業界はほぼ存在しません。そのため、多くの企業が従来の Web アプリケーションに加えてモバイルアプリの開発も行っています。モバイルアプリ開発の重要な要素の 1 つに、プラットフォームの選択があります。たとえば、新しいアプリケーションを iOS、Android、および Web ページで提供する場合、複数のオペレーティングシステムに対応できるようにクロスプラットフォーム・サポートを提供する IDE を使うと良いでしょう。
4.3.クラウド IDE
クラウドベースの Software-as-a-Service (SaaS) として提供されている IDE には、ローカル開発環境に対する独自のメリットがいくつかあります。まず、あらゆる SaaS 製品に言えることですが、ソフトウェアをダウンロードしてローカル環境や依存関係ファイルを設定する必要がないため、開発者はすぐに開発を始められます。また、これによりチームメンバー全員の開発環境が一定レベルまで標準化されるため、開発時によくある「こちらのマシンでは動くのにあちらのマシンでは動かない」といった問題を抑制できます。さらに、こうした開発環境は一元的に管理されるため、コードは開発者個人のコンピュータではなくサーバー上に保管されます。これは知的財産の管理やセキュリティに関する懸念の解消に役立ちます。
プロセスがローカルマシンに与える影響も異なります。ビルドの実行やスイートのテストは通常、重い処理負荷を伴います。そのため、このようなプロセスを実行中のワークステーションで他の作業ができなくなることもあります。しかし、SaaS 形式の IDE であれば、そうした長時間を要するジョブを実行してもローカルマシンのコンピュートリソースが使い尽くされることはありません。また、クラウド IDE は一般的にプラットフォームに依存しないため、さまざまなクラウドベンダーへの接続が可能です。
5.言語で選ぶIDE
IDEによって対応するプログラミング言語が異なります。メジャーな言語であるJava・Ruby・C#それぞれに優れたIDEを紹介しますので、参考にしてください。
5.1.Java対応
Javaは『OSに依存しない』『多くの開発環境で利用されている』といった点から、世界的に見ても人気が高い言語です。特にOSに依存しないという点は大きなメリットで、どんな環境でも開発することができることからチームでのプロジェクトにも向いています。そのため、Java対応のIDEの提供には大手企業も乗り出しています。コンピューター製品の開発会社として世界2位のシェアを誇るIBMの開発したEclipseや、世界的なコミュニティによって開発されているNetBeansに加え、IntelliJ IDEAやXcodeなど、Java対応のIDEの選択肢は豊富です。
5.2.Ruby対応
Rubyは、日本で開発されたプログラミング言語としては初の国際電気標準会議で国際規格に認証されたスクリプト言語です。オブジェクト指向であることや、汎用性の高さ、構文の自由度の広さなど、柔軟性が高いことが特徴として挙げられます。利用者が言語のコアな部分さえも変更・再定義できるというのもポイントです。日本人が開発しただけあって、利用方法を日本語で解説しているページも多くあります。
Rubyが利用可能なおすすめのIDEは、Ruby用のIDEである『Ruby Mine』や『3rdRail』の他、EclipseやNetBeansも、プラグインの追加によってRuby利用することが可能です。
関連記事:Ruby on Railsとは何か?基礎知識からサービス例まで解説
5.3.C#対応
C#は、C言語やC++言語と直接のつながりはありません。しかし、Microsoft社が開発をしている言語ということもあって、利用幅は拡大していると言えます。Javaとよく似たコードで、Javaを学ぶ際にも参考になるでしょう。特にMicrosoft社の公式IDEである『Visual Studio』とは相性が抜群で、初心者でも簡単にプログラムを作ることができます。近年は『Xamarin』を取り込んだことによって、iOSやAndroidでの開発にも利用できるIDEです。
6.まとめ
統合開発環境(IDE)は、コードの作成やコンパイル、デバッグなどのプログラム開発に必要なソフトが一つにまとめられているため、現代のエンジニアにとって、導入はほぼ必須と言える開発ツールです。統合開発環境を一言で表すと『ソフトウェアの統合的な開発環境』です。統合開発環境はデバッグ、コンパイル、エディタなど開発に必要な機能を集約し、プログラム開発の効率化に大きな影響を与えております。統合開発環境についてこの記事に記載されている最低限の内容については理解しておくようにしましょう。
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