Spring Bootとは?Springとの違いを「学ぶ順番」で理解すると一気に腑に落ちる
SpringとSpring Bootの違いが分からないという悩みは、知識不足ではなく学び方の問題であることがほとんどです。特に初心者ほど、「どちらから学ぶべきか」を誤ることで、理解が止まります。この記事では、学習者の視点からSpringとSpring Bootの違いを整理し、なぜ混乱が起きるのかを明確にします。
2026年01月06日
SpringとSpring Bootの違いが分からないという悩みは、知識不足ではなく学び方の問題であることがほとんどです。特に初心者ほど、「どちらから学ぶべきか」を誤ることで、理解が止まります。この記事では、学習者の視点からSpringとSpring Bootの違いを整理し、なぜ混乱が起きるのかを明確にします。
1. SpringとSpring Bootを同時に学ぼうとすると起きること

多くの学習者は、SpringとSpring Bootを「セットの技術」として同時に学ぼうとします。その結果、次のような状態になります。
・コードは書けるが、なぜ動くか説明できない
・設定を変えると急に動かなくなる
・エラーが出ると対処できない
これは、SpringとSpring Bootの役割を分けて理解していないことが原因です。
2. Springを先に学ぶ人がつまずくポイント
Springを先に学ぶと、概念の理解には役立ちますが、初心者には負荷が高すぎます。
・設定の意味が多すぎる
・動かすまでに時間がかかる
・成果が見えにくい
結果として、「何をしているのか分からないまま疲れる」状態に陥ります。
3. Spring Bootから学ぶ人が感じる違和感の正体
一方、Spring Bootから学ぶと、すぐにアプリは動きます。しかし、次の疑問が必ず出てきます。
・なぜ設定を書かなくていいのか
・どこで何が決まっているのか
・自分は何もしていないのではないか
この違和感は正常です。Spring Bootは「考えなくていい部分」を隠しているからです。
4. 「Bootは簡単、でも分からない」と感じる理由
Spring Bootが簡単に感じるのは、Springの複雑さを裏で引き受けているからです。
つまり、
・分からないのではなく
・見えていないだけ
この状態でSpringの仕組みを学ぶと、点と点がつながり始めます。
5. 学習フェーズ別の最適ルート
初心者にとって現実的なのは、次の流れです。
- Spring Bootで全体像を体験する
- 動く理由を知りたくなった段階でSpringを学ぶ
- 設定や構成を意識してBootの中身を見る
この順番だと、学習が止まりにくくなります。
6. 実務でどちらを選ぶべきか

SpringとSpring Bootのどちらを選ぶかは、目的とプロジェクトのフェーズによって明確に変わります。
小規模プロジェクト・学習目的
・Spring Bootを推奨
・理由: すぐに動く状態で体験でき、成果物を早く作れる
・メリット: 学習のモチベーションが維持されやすい、設定ミスによるエラーが少ない
大規模・複雑なシステム
・Springの理解が必須、Bootでも裏側はSpringが動くため知識は必要
・Spring Bootで始めてもよいが、カスタマイズや最適化の段階でSpringの知識が必須
・メリット: チーム開発で設計方針を統一しやすい、細かい制御が可能
運用・保守重視の現場
・Spring Bootの標準構成は運用しやすく、引き継ぎも簡単
・Springだけで作ると、構成理解者がいないと保守が大変
結論:
・まずはSpring Bootで学び、動かす体験 → 理解が進んだらSpringの深い部分を学ぶ
・実務では、小規模・スピード重視ならBoot、大規模・制御重視ならSpringを中心に、Bootは補助として使う
Springとは、アプリケーションの構造と振る舞いを自分で設計するためのフレームワークです。一方、Spring Bootは、その設計を一時的に肩代わりし、学習者や開発者がすぐに全体像を体験できるようにします。Spring Bootから学ぶことで流れを掴み、Springを後から理解する。この順番こそが、初心者にとって最も無理のない学び方です。
- オフショア開発
- エンジニア人材派遣
- ラボ開発
- ソフトウェアテスト
電話番号: (+84)2462 900 388
メール: contact@hachinet.com
お電話でのご相談/お申し込み等、お気軽にご連絡くださいませ。
無料見積もりはこちらから
Tags
ご質問がある場合、またはハチネットに協力する場合
こちらに情報を残してください。折り返しご連絡いたします。
関連記事
パフォーマンス改善が失敗するアプリプログラミングの構造的欠陥
アプリが重くなるとき、表に出るのはスクロールのカクつきや起動遅延だ。しかしユーザーが離脱する原因は、その「見えている遅さ」ではない。アプリプログラミングの内部で、処理順序・責務分離・実行単位が崩れ始めていることに、誰も気づいていない点にある。
リリース前に失敗は確定していた──アプリプログラミング現場で実際に破綻した5つの判断
アプリプログラミングの失敗は、実装が始まってから起きるものではありません。実際には、設計初期に下した数個の判断によって、後工程の選択肢が静かに消えていきます。本記事では、開発中は一見順調に見えたにもかかわらず、運用段階で破綻した事例をもとに、「どの判断が不可逆だったのか」を構造として整理します。
アプリプログラミングの技術選定を構造で考える:iOS・Android・Flutter・React Nativeと言語の違い
アプリプログラミングの技術選定は、フレームワーク名だけを見ても判断できません。その背後には必ず「どの言語で書き、どこで実行され、何に依存しているか」という構造があります。本記事では、iOS、Android、Flutter、React Nativeに加え、関連するプログラミング言語にも触れながら、技術同士のつながりを整理します。
生成AIはアプリプログラミングをどこまで変えたのか― Webアプリとモバイルアプリで異なるChatGPT・Copilotの実効性
生成AIがアプリ プログラミングに与えた影響は、Webとモバイルで同じではありません。「生成AIで開発が速くなった」という一言では片付けられない差が、実装工程・設計工程の随所に現れています。本記事では、アプリプログラミングを工程単位で分解した上で、ChatGPTやCopilotがWebアプリとモバイルアプリでどのように効き方を変えるのかを、現場エンジニアの視点で整理します。
AI時代のアプリプログラミング──日本向け開発現場でのSwiftとFlutterの使い分け
AIの進化によって、アプリプログラミングの実装速度は大きく向上しました。SwiftやDartのコード生成、UIサンプルの自動作成により、短期間で動作するアプリを作ること自体は難しくありません。しかし、日本向けのアプリ開発現場では、「どの言語で作るか」よりも、「どの条件でその言語を選ぶか」が、これまで以上に重要になっています。本記事では、AI時代のアプリプログラミングにおいて、SwiftとFlutterをどのような基準で使い分けているのかを、現場視点で整理します。
クラウド前提のJava開発でSpringが「設計標準」になった技術的必然
Springとは何かという問いは、もはや技術用語の定義ではなく、設計思想をどう捉えるかという話になっています。クラウド、コンテナ、CI/CDが前提となった現在、Javaで業務システムを構築する場合、Springは選択肢の一つというより、設計基準そのものとして扱われることが多くなりました。本記事では、その理由を機能ではなく構造の観点から掘り下げます。
Spring MVCの内部構造を分解する──リクエスト処理はどの順で、誰が何をしているのか
Spring MVCを使っていると、Controllerを書くこと自体は難しくありません。しかし、例外処理や独自拡張、想定外の挙動に直面したとき、内部構造を理解していないと原因を追えなくなります。この記事では、Springとは何かを前提知識として最小限に整理し、Spring MVCがHTTPリクエストをどの順序で処理しているのかを、構成要素・処理責務・コードレベルの観点から解説します。
Springを内部構造から理解するための基礎知識と主要アノテーション詳解
Springとは何かを理解する際に重要なのは、「どの処理がSpringに委ねられ、どの処理がアプリケーション側の責務なのか」を切り分けて把握することです。本記事ではSpringを単なる便利なフレームワークとして扱うのではなく、IoCコンテナの内部構造、Bean管理、アノテーションがどのタイミングで解釈されるのかを技術的に掘り下げます。
